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日記的空間

主に、私見のために使用するスペースです。 所々、日記的に気ままに書いたりと、アトランダムな使用をしていきます。

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新作詰将棋解答発表等

前回の記事において、発表させていただいた詰将棋の解答を発表しようと思います。

裸玉はこれまでも気が向けば研究をしていたところですが、なかなか形にできずにいました。
8月の下旬ごろだったと思いますが、過去の裸玉から、何らかのヒントを得ようとおもちゃ箱のこのページを読んでいたとき、「成り立っていて誰も挑戦していないものなら、もし完全作があればそっくり眠っているはず……」という部分を見て、ハッとしたのです。

裸玉一覧を見る限り、逆玉座という玉座・天王山に対比する点で一定の意味を持つ裸玉が、これまでに一度も、不完全作すら発表されていない、と。

水面下で研究されていることはあるとは思います(実際に岡村さんのツイッターを見る感じでは、今回の発表作を知っていたように見受けられます)が、完全作があるとしたら、59玉型にもそっくり眠っているはず、と考えたわけです。
このとき、裸玉一覧と岡村さんがおもちゃ箱に寄せた文章から考えると、小駒裸玉はまずありえないだろう、と当たりをつけ、大駒の飛車と角のどちらを中心に据えるかを考えました。
飛車を中心に据えたとき、53飛車からいくらか駒を捨てて、一間龍を目指す手順や、横に動いて龍になる手順、初手は小駒を捨てて4筋で飛車を打ち下ろす手順等、いずれにせよ龍が強力な駒となり、手順を限定することが困難であると考えて、最初から角のみで手順を作ることにしたのが、創作の第一段階でした。

まずは合駒の読みが入る可能性があるため、香車も外して、角金銀桂歩で駒を調整して考えていきました。この時点では

(1)37角、48合、77角、68合
(2)37角、48合、68銀、同玉、57銀、同玉、13角

と言った筋が有力な筋として考えられました。また、初手角打以外では

(3)48銀、同玉、37銀、同玉、49桂、38玉、16角、27歩合、同角

と言う筋もかなり強力でした。そうこう検討しているうちに、検討抜けはあるかもしれませんが、角2枚+金銀桂歩では上手くいかなさそうだということが分かり、香車を追加して検討しました。そこでは、

(4)37角、48合、68銀、同玉、57銀、同玉、59香、68玉、57角

という筋が面白そうだと言うことで、調べていきましたが、これも上手くいきませんでした。これで、もうダメか、と思っていたのですが、ある瞬間に、

(5)48銀、同玉、93角、57合

という筋が存在することに気がついて、道が見えてきたのです。(3)の手順やこの手順だと、角は1枚で良い可能性が出てきます。
当初は、57合以降は、37銀、同玉、49桂という筋で考えていましたが、57合が桂だとこれがなかなか詰まない。そこで、桂合を詰ます駒種を模索し続けて、詰みを見つけ出したとき、銀合が詰まないと言う事実に驚いたという記憶があります。
銀合を詰むようにすると、今度は(3)の筋が詰みかねない、ということで、ギリギリの範囲を探索し、最後の最後に候補に挙げた2パターンのうち、一つがつぶれたのを確認した後、と言うのが本図でした。



作意手順

48銀、同玉、93角、57銀合、39金、58玉、48金打、59玉、49金寄、69玉、78銀、同玉、67銀、同玉、57角成、76玉、77歩、85玉、76銀、74玉、75馬、63玉、53金、72玉、63銀、81玉、82歩、91玉、94香、92歩合、同香成、同玉、94香、82玉、83歩、81玉、91香成、64馬、92玉、82馬、迄41手詰

29手目と33手目の94香は、94以遠の以遠打非限定、31手目で不成は82玉からの変同をもたらす成生非限定となります。

変化紛れについて考えていくと、まず第一点として、持ち駒に桂が無いことが挙げられます。
これにより、角か香で足場を作る必要が出てくるわけですが、これら線駒に対しては、合駒によって利きが遮られる可能性が高く、これを上手く打ち破る必要が出てきます。
そうすると、48銀同玉37銀同玉39香といった順は、38歩合程度で香の働きが大きく制限されてしまい、これを打破するのは難しいのです。
48銀同玉47金同玉49香も、裸玉一覧38玉型裸玉との対比からして、駒が足りません。
そういうわけで、93角から馬を作りにいきつつ、角の利きを大きく残す本手順が勝ると言う格好になっています。
5手目は角のラインに金か銀を打つことで、角を上手く活用する手順となります。ここで銀だと49玉と落ちる手が好手で、本手順と比べて余計に駒を使わせることができ、明らかに足りなくなります。
ちょっと贅沢でも金を打つと言うことになります。
そして7手目。ここは59香や47銀が極めて有力です。
59香には同玉48銀と、香を一枚捨てることで金ではなく銀を用いて一種の節約を果たしますが、結局のところ、香を捨てた分をカバーするほどの節約効果がなく、詰みません。具体的には後からも出てきますが、17手目の77歩に対する65玉の変化において持駒を全部使う必要があり、このルートに入ってしまうと、香一枚捨てたロスが大きく巻き返せません。そして、それ以外の手順を組み立てようとしても、やはり届かない、と言う形になっています。
また、47銀からの手順もかなりギリギリで、歩がもう一枚あると詰んでしまいます。具体的には
47銀67玉78銀同玉79歩同玉53角成68金合同馬同玉69香同玉58銀打68玉79金同玉69金88玉89香97玉98歩同玉
と進み、後1歩という形になります。
ここを超えると山場は越えています。48金打に対して59玉として2手稼ぐのはちょっとしたアクセントかもしれません。
手は飛んで17手目。ここでの歩打にたいして65玉も盤の右上が広く、すべての駒を動員して詰ますことになります。
67香54玉45銀43玉44歩32玉34香33歩合同香成同玉34歩23玉24銀22玉33歩成11玉22金が一例となります。
この変化を前提に考えると、17手目79香は65玉で一枚足りません。
一方で本手順は85玉というのは面白いものです。

変化紛れの概要は大体こんな感じです。自分が行った検討は、主に柿木上でやっており、kifファイルになっています。分岐等を詳しく確認したい人はこちらから見ていただけると良いと思います。
検討用kif
なお、変化については多くの場合で柿木にかけただけと言う面があります。そのため、厳密には変別になっていたりするかもしれませんが、そこはまぁ柿木を信じて、一応本手順よりは短いなというのを確認する程度になっていたりすることをご了承ください。


本作品については4名の方から回答をいただきました。
いずれも作意解であり、余詰指摘はありませんでした。
回答者は以下の通りです。
匿名さん、馬屋原さん、sorimさん、ミーナさん
sorimさんは柿木駆使ということで、懸賞は不要との前提でのご回答でしたので、残りの3名の皆様に、借り猫さんからいただいた商品を送らせていただこうと思いますので、コメント欄等に連絡をいただけたら、そちらから商品目録をお知らせします。
商品を辞退される場合には、私がありがたくいただいておきますので、それはそれで構いません。正直なところ、商品の中に個人的に欲しいものが混ざっていたりします(笑)
コメントにつきましては、ミーナさんのものが最も作品の中身について詳しくコメントされていたので、ご紹介させていただこうと思います。

ミーナさんのコメント
入玉型の裸玉はまだまだ未開拓で、58玉型から53飛~59金でできないかと模索していました。
角でてがかりを作るのは、どうしても持駒が増えるので、手順が限定しにくいと思っていました。

この図は、4手目から膨大な変化のなかで、ほんのわずかな違いをギリギリで切り分けています。
4手目は金合か銀合か。5手目は金か銀か。7手目が重くて打ちにくい。
47銀や59香で詰まないのがほんとうに不思議なほどです。
追い出してからも、17手目79香では65玉でわずかに詰まないのに77歩に85玉が長いとは。
結局、非限定はさいごの2度の香打だけのようです。
変化で四隅をすべて使う大作で、歴代の裸玉のなかでも最上位にくる作品と思います。
ぜひ多くの解答者の声をきいてみたいものですが、はたして解答はあつまるのでしょうか?


最初の、飛でできないかと言う着眼点は、私の着眼点と完全に逆というところが面白いところですね。
実際のところ、駒数が少ない裸玉は、ソフト解析も比較的楽になるので、完全作が残ってるとしたら駒数が多い方ではないかというのも一つの理由ではありました。ただ、今回の私は飛を持駒にすることを完全に排除して調べておりましたので、飛を持駒にした5筋裸玉はロマンがあると思います。
「驚愕の曠野」も持駒角ですし、飛で見つかればやはり、それは大発見ではないでしょうか。

いずれにせよ、高評価をいただき、嬉しく思っています。ありがとうございます。


また、鬼灯さんからは「3手目の局面から別の逆算が可能ではないか?」との指摘をいただきまして、鬼灯さんと私とで共同で逆算可能性を検討していました。以下では、現在における研究結果を提示します。

ragyoku2.png

初手49香は48歩合でどうやら詰まないっぽい。完全作の可能性あり

ragyoku3.png

初手49香は47歩合でどうやら届かない。ただし、中央に寄りすぎて、考えられる手も増えていると考えられるところ、検討すべき手順が難しく、検討不足の可能性あり。

ragyoku4.png

驚いたことに38銀からの83角はどうやら届かない。ミーナさんのコメントにあるように4隅をすべて使い切るような詰手順であったことから、左辺が広くなりすぎて逃れるようだ。結局48金からの完全の可能性が高い。

ragyoku5.png
ragyoku6.png

上記二つは28銀から73角がかなり迫れる。
特に角2枚の方はギリギリで逃れているようだ。検討した限りでは余詰は見つかっておらず、完全作と思われる。


以上、指摘をいただいた鬼灯さんとの連名という形で公表させていただこうと思います。指摘をいただき、共同で検討した以上、私からのお願いとして受け取っていただけると幸いです。


最後に、本詰将棋の著作権法上の取り扱いに付きましては、発表時に掲載したとおり、お願いいたします。
具体的には以下の通りとなります。

・著作権侵害にあたる、無断での転載・利用をかたく禁じます
ネット上での利用や書籍等での利用には、法的に認められる引用や私的利用の場合を除き、権利者の許可を取ってください
・氏名表示権について、作者名は 桃燈 としてください
・引用に当たっては、発表場所を ブログ発表 として、本件ブログ名は出さないでください
ブログ名を出さないでほしいのは、他の記事との関係で論争等を巻き起こしたくないためです。

詰将棋は、図面で表示せずとも、駒位置および持駒を提示するだけで、全く同様の効果を持つため、そのような形でも複製になると考えるべきであります。
従いまして、許可なくそのようなことはしないでいただきたく思います。一覧表などは私も必要なことだと思っていますので、ぜひ連絡をいただけますようよろしくお願いします。

これにて解答発表をしめさせていただきます、ありがとうございました。


11月12日追記

匿名さんと、連絡を取り、当記事で公表した、別パターンの逆算図について、連名での発表を快諾いただくとともに、ペンネームを鬼灯とすることになりましたので、記事における別パターンの図以降の表記を変更しました。
また、作品の利用に関しての連絡に当たっては、原則は私に一本化することとなりましたので、私に連絡いただければ、と思います。


11月18日追記
本エントリは10月31日が作成日となっておりますが、これは本エントリの作成をはじめた日時であり、公開した日は11月9日となります。
このことを記事内に記しておくべきではないかとのコメントをいただきました。その通りと思いますので、追記させていただきます。
指摘ありがとうございました。
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